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まわりで起きたいろいろなこといろいろなことを、よしなしとして綴っております

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いろいろなこと
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いままで、ご紹介した一皿
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横手、はたはた、こしあぶら…… 横手「天の戸」浅舞酒造 2013/01/31
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1月26日、大寒波と共に大雪の横手へ。
東北新幹線は動いたものの、大曲から横手に向かう在来線は雪のため動かず。山菜名人の柿崎さんが、心配して大曲まで迎えに来てくださった。お陰様で、雪のトンネルをいくつもくぐりぬけ、柿崎さんの山菜ハウスに無事到着。
緑鮮やかな生命感あふれる見事な「こしあぶら」、収穫の真似事をさせていただき、後でパック詰めするとき、「こしあぶら」がバラバラにならないように、木の部分を長めにつけて収穫することを教えていただきました。商品になると思うと切り取る瞬間に緊張感が走りますが、楽しかった! 地元の和菓子も美味しかった! 本当にありがとうございました。
雪がときおり激しく舞う中、「天の戸」の蔵、浅舞酒造へ送っていただきました。
まだ緑の色が残っている杉の葉でできた酒林の下をくぐり、蔵の戸を開けると……。杜氏の森谷康市さんが大吟醸の洗米の手を止めずに、素敵な笑顔でお出迎え。蔵人の方も忙しそうに立ち回っていたものの、私達に気づくと、いつもの笑顔で挨拶してくださる。ほっとした……。
いいお酒を醸す素晴らしい酒蔵はいくつもあるのに、なぜ毎年、大雪の中の「天の戸」を訪ねるのか。
先日亡くなられた社長の柿崎秀衡さん、杜氏の森谷さん、蔵人の皆様、お母さん的存在の松本さん……。皆さんが、「お帰りなさい!」という気持ちで出迎えてくださるのが伝わってきて、居心地がいいからでしょうか。
お昼ご飯を一緒に御馳走になったり、3時のお茶を一緒にいただいたり、もろみタンクのそばに好きなだけいさせてくれたり。「うち」に帰ったようなほっとした気持ちにさせてくださる蔵なのですが、それもこれも、社長の柿崎さんのお人柄が大きく影響していたと思います。森谷さんと蔵人の方が醸した天の戸のお酒を、より多くの人に知ってもらうことに、命をかけていらした……初めてお目にかかった12年以上前から変わらぬ笑顔と熱心さのまま、天に召されました。
大きな芯棒が抜けて、同級生でもあった森谷杜氏、そして蔵の皆さんがどうされているかなあと、とても気がかりでしたが、皆さん一所懸命、前と変わらず淡々とお酒造りをされていてほっとしました。
心より、ご冥福を祈ります。

さて、蔵のお母さん的存在の松本さんの料理のお話しを少し。蔵人でもある松本さんは、蔵の仕込みの時期、皆さんのお昼ご飯を作られますが、それが毎食とても美味しく皆さんの楽しみになっています。とりわけ、秋田の伝統的な料理、はたはたの飯鮓や漬けものは抜きんでてすばらしいのです!作り方を、伝授していただきたいくらいです。
その夜の宴会に、松本さんお手製の「はたはたの飯鮓」を差し入れしていただきましたが、腹にたくさん詰まった子は、柔らかすぎず硬すぎず、程よい食感で、噛むたびにブリブリ!
乳酸発酵した爽やかな酸味と甘みが口中に広がります。身は生のように見えますが、艶っぽくぬめりがあり、口の中につるりと入り、甘酸っぱい甘酒のような香りが広がります。今まで食べたことのない「新しい美味しさ」との出会いでした。
夜の宴会は、森谷さんが連れて行ってくださったミステリーツアー。
杜氏の奥様の手料理の数々に心が震えました。
森谷家に伝わる味、奥様のアイデア料理、そして昼に収穫した柿崎さんのこしあぶらの揚げ物……。天の戸の美酒、美味しい料理、楽しい会話で、外の吹雪さえ忘れ、過ぎゆく時間を楽しみました。
やっぱり、来年も来たいなあ……。








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