space
このサイトについて
space
まわりで起きたいろいろなこといろいろなことを、よしなしとして綴っております

space
いろいろなこと
space

いままで、ご紹介した一皿
space
「お食い初め」に、鯛の姿焼きを焼く 2012/11/12
space
space
space

先週の土曜日、孫娘の「お食い初め」のお祝いを自宅でいたしました。93歳になる義母の誕生祝いも兼ねて、家族が皆集まり、賑やかで穏やかな土曜日の午後を過ごしました。
お食い初めは、生後100日を過ぎたころ、「一生食べ物に困りませんように」の祈りを込めて、塗の小さな組椀に、ご飯、汁、煮物、和え物を盛り、鯛の焼き物を添え、年長者が一箸ずつ赤ん坊の口に持っていき、食べる真似をさせる儀式。お宮参りに続く人生二番目の通過儀礼です。
我が家の献立は、赤飯、蛤潮汁、鯛姿焼き、筑前煮、天ぷら、蟹と菊花あんの茶碗蒸し。そして、娘の義理の母が作ってくださった肉の柔らか煮。
母親である娘が、お赤飯と筑前煮を作りました。自分の娘のためにどうしても自分で作りたいと、納得できる味ができるまで、何度も作って練習していました。
それは今までの彼女からは想像できない行動で、「母」になるということは、秘めた潜在能力を引き出してくれるのだと、つくづく感心しました。
私の担当は、鯛の姿焼き。
いわゆるお祝いに使う「鯛の姿焼き」。基本はお料理屋さんか魚屋さんで焼いてくださるもので、一般家庭でそれを焼くことは至難の業だと思います。大きすぎて家では焼けないのが第一の理由ですが、それ以外にも普段家で食べる鯛の塩焼きと、違うやり方がたくさんあるのです。どこが違うか、わかりますか。
一般的な焼き魚は、盛り付けたとき裏面になる身の腹に切れ目を入れて内臓を出しますが、お祝いの鯛の場合は包丁を入れず、ツボ抜きと言って、口から内臓を引っ張り出します。
大きな鯛になればなるほど、難しい作業ですが、魚屋さんが30㎝以上ある立派な天然真鯛をきれいに仕上げて用意してくださいました。
その鯛を数時間塩水につけてから、いよいよ焼きに入りますが、その前の準備がいくつかあります。
まず、金串を打ちます。ふつう家庭ではわざわざ串打ちして焼きませんよね。鮎の塩焼きもそうですが、踊り串と呼ばれる打ち方をします。尾のほうから頭の方へ向かってうねるように挿して、形を整えて焼くと、あのように躍動感ある形に焼きあがります。鮎は1本、鯛は2本で打ちます。
また、鯛の背びれを開いた状態で焼くため、背びれを引っ張りつつ、焼きあがった時に鯛の口やえらぶたが開かないように、紐でくくります。
胸ひれ、尾ひれが焼け焦げないように、化粧塩をし、皮がはじけないように、皮目に串打ちをし、身濡らした和紙を鯛にのせて、表面だけが焦げないようにじっくり焼いていきます。
ふー、焼く前に一仕事終った気がします。
鯛の準備が万端整ったところで、新米パパさんと爺様にバトンタッチ。庭のバーベキューピットに炭をおこし、二人で協力して2尾の鯛をきれいに焼きあげてくれました。
当日は息子夫婦もいろいろ手伝ってくれて、家族総出の手作りお祝い会となりました。93歳の義母もたいそう喜んでくれたので、親孝行もできましたし、「家族っていいなあ」とつくづく感じ、胸が熱くなりました。心から思い合い、助け合える家族に感謝。そしてお世話になっている皆様に感謝……。





|login| © 2006Ymahata Noriko Ai-no-Ryouri.